地理院地図たのしい

 呑川の流れている大岡山・都立大学付近について、地理院地図の機能を使って地形を見てみます。

 本記事で話題にする範囲は、広域の地図でみると図の赤枠、自由が丘や大岡山のあたりを中心としたエリアです。この地図は、国土地理院の提供するウェブ地図である地理院地図で、「標準地図」と「色別標高図」を重ねて表示したものです。色合いの違いが、標高の違いを表しています。標高値と段彩の凡例はこちらの通りです。

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次の地図は、この赤枠の部分を拡大した地図です。この範囲では、全体的にか左上(北東)から右下(南東)に向かって川が流れているようです。多摩川、目黒川が東京湾に注いでいる様子が分かります。しかしこの縮尺ではまだ呑川は表示されていません。

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次に、道などが表示されている標準地図を非表示にし、地形だけ表示して見てみます。

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上図で、台地のような地形に、様々な溝が刻まれている様子が分かります。人工的にこのようなでこぼこな地形を作ることは考えにくく、これらは自然によって作られた地形であると考えられます。具体的には、川によって削られた地形と考えられます。

 開渠(水面が地上普通の水路)なのか暗渠(川の上に蓋がされて地下化されている水路)なのかなどの違いはあれど、土地が低い以上、かつては雨水がそこに集まり、さらに低い場所へと流れて、大きな川に合流していったことは間違いありません。

 先ほどの図の溝に、呑川に近い河川を書き加えたものが次の図です。呑川本流のほかに多摩川九品仏川、呑川の支流の一つである柿の木坂支流を示しています。九品仏川と柿の木坂支流は全域(たぶん)緑道化されており、呑川本流もかなりの区間が緑道化されています。

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 このように様々な川を地形と対応させて理解することができます。

予定では続けて呑川支流を散歩した記事を書くつもりだったのですが、力尽きたのでここまでにします。